前回は、ワックスを糸ノコやヤスリを使って、切ったり、削ったりして指輪の大本となる原型を作る工程をご説明させて頂きました。
今回は、ワックスで作った原型がどのようにして金属の指輪になっていくのかをご説明させて頂きます。
上の画像が、出来上がったワックスの婚約指輪、または結婚指輪、です。
棒状のものがついていますが、金やプラチナを流し込むときに、金属が流れていくための、道です。これを湯口と言います。
この湯口は、金属に指輪が出来上がった後に、カットしますので、ご安心くださいませ。
上の図のように、作った指輪の原型を、アルミ枠の中に置き、シリコンを流し込みます。
固まったら熱をかけて、より固めます。
固まったら、周りを切って、中の原型を取り出します。
シリコンゴムの中に、作った指輪の空洞ができますよね。これが量産するためのゴム型の出来上がりです。
このゴム型の中に、ワックスポットという専用の機械を使って、今度は溶けたワックスを注入していきます。
ワックスは熱いので、ゴム型に注入して、少し冷やして、また注入して。を繰り返していきます。
こうやって、原型のたくさんのコピーを作っていきます。
たくさんできたワックスのコピーを、一つの木に、実がなるようにくっつけていきます。ワックスのツリーです。
これを筒状の金属枠に入れて、空気を完全に抜いた石膏を流し込みます。
完全に乾燥させます。
乾燥後、電気炉に入れて、徐々に温度をあげていきます。
そうすると、中に埋まっている指輪のワックスが、熱で溶けて蒸発して、無くなり、石膏の中に空洞ができます。
しっかりと焼き固めたら、取り出します。
出来上がった、石膏の型の中に、今度は金やプラチナなどの、金属を流し込んでいきます。
流し込む祭に、遠心力を利用し、回転させながら、空気などが入らないようにして、金属が型の中に、隅々まで流れるようにします。
石膏に流し込んだ、金、プラチナなどが冷えて固まったら、急冷して石膏を割ります。割った石膏を綺麗に洗い流したら、中から金や、プラチナのリングのツリーが出てきます。
湯道を切って、指輪を一個一個、切り離します。
果物を木から、収穫するような感じです。
切り離した指輪を、一つ一つ研磨していきます。
研磨した指輪に、メッセージを彫刻したり、誕生石やダイヤモンドをセットして、最終仕上げをします。
このような工程で、ワックスを削って、作った指輪が金や、プラチナに変化していくわけです。
その後、皆さんがご存知の百貨店やブランドさん、ジュエリーショップやお店に発送されて、店頭に並びます。
ワックスに金の色を塗るんですか?って面白いご質問をしていただいたお客様も、この説明をさせていただいたところ、
なるほど! と納得して下さいました!
一般的に、百貨店やジュエリーショップ等のお店やネットショップで、販売している、ブランドさん、メーカーさんは、
どれもこの方法で量産して同じモデルの指輪やペンダントなどを生産して販売しています。
一点ものの指輪と作り方は、全く変わらないのです!
では、どこが違うのか?
基本的な、製造の工程は、全く一緒ですが、ゴム型を作らないことです。
ゴム型は、量産するための工程ですので、一点物を作るのには必要がないのです。
それ以外の作り方は、既製品もブランドさんも全て一緒なのです。
決定的に違うのは、
自分が作った一つの指輪(ワンリング)は世の中にコピーはありません!
無くしたら、同じものは売ってないのです。(当たり前ですが。)笑
でも、そこに価値があると思うのです!
皆さんも是非本当の世界でひとつだけの(ワンリング)を作りに、東京の目黒区、学芸大学のOne Ringワンリングに是非お越し下しませ〜
お問い合わせはこちらから http://one-ring.me